社会福祉士の実習レポートを書くコツを紹介 レポートのネタ20項目も無料公開

社会福祉士の資格

社会福祉士を目指す中で必須となっているのが実習です。実習中、毎日書かなければならないレポートを苦痛と考える人もいると思います。

この記事では、社会福祉士の実習レポートで何を書けばよいか迷っている方向けに、レポートをスムーズに書くコツをお伝えします。精神保健福祉士や介護福祉士の実習を受けている方にも参考になると思います。

実習期間中は私も途中から書くことがなくなり、困った経験があります。今回はレポートのネタリストも無料公開しているので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

 筆者のプロフィールはこちらhttps://fukushilabo.com/zikosyokai/

目次
  1. 社会福祉士実習レポートは感想文ではない
  2. 高評価を受ける実習レポートとは?
  3. 最初の3日間はその日感じたこと、学んだことでもOK
  4. ネタ切れした時は
  5. レポートのネタリスト20項目を公開
  6. 福祉系のバイトを始めよう

 1,社会福祉士実習レポートは感想文ではない

社会福祉士の実習でレポートを書いていてよく起こりがちなのが、レポートがいつの間にか実習を受けた感想文になってしまっているということです。

例えば、「利用者さんと接して○○だと感じました」という作文形式の文章が当てはまります。実習において利用者さんと交流し、感じ取ることは重要なのですが、レポートではそこから何を学び取ったのかを書かなければなりません。「このことから、私は○○ということを学びました」という一言を付け加えるだけでも、印象がグッと変わってきます

なぜなら、社会福祉士の資格を取るうえで実習を受ける意義とは、学校の座学で学んだ理論と現場での支援を結び付けることだからです。

ここのポイントさえ押さえておけば、レポートの低評価は避けられるでしょう。

それでは実際に、どのようなレポートが良い評価を受けるのか紹介します。

2,高評価を受ける実習レポートとは?

良い実習レポートとは、実習で学んだことがきちんと書かれていることです。さらに、学校で勉強したことと、現場で学んだことの違いや、学生自身の独自の視点を織り交ぜていくと良いレポートになります。例えば、「学校の授業ではストレングス視点について○○と学んだが、実習では△△だった」というように、比較することで、レポートの内容に説得力が生まれ、厚みが増します

実習指導者への質問も積極的にレポートに書いていくと良いでしょう。

もちろん文章は分かりやすく記述することが基本ですから、提出する前に3回程度見直して誤字脱字をなくし、相手にとって分かりにくいところがないか確認するようにします。客観的な意見をもらえるよう、家族などに読んでもらうのも一つの手です。

適当に書いていると、実習指導者にもそれが伝わってしまい、良い信頼関係を築くことは難しくなってしまいます。

意欲が伝わるように書くことで、 実習に真摯に取り組んでいること自体が高評価につながります。

 3,最初の3日間はその日感じたこと、学んだことでもOK

実際に実習に行くとお分かりになると思いますが、初めの3日間程度は、実習現場の雰囲気に慣れたり、活動に参加したりするだけでも刺激的だと思います。

「実習中に、利用者さんと一緒にどのようなことを行い、何を感じたか?」ということを振り返るだけでも、レポートに書きたいと思うネタはたくさん思い浮かぶことでしょう。

ただし「○○と思いました」だけで終わってしまうと、感想文になってしまいます。始めの3日間は、そこから「○○ということを学びました」ということが書かれていれば十分です。

また、実習中に「○○と感じたので、○○という点で努力した」ということも書かれていると、さらに良いでしょう。

特に難しいことを書く必要はなく、利用者さんとの信頼関係を築くために相手を名前で呼び、話しかけるよう努力した、というような些細なことでも構いません。難しく考えすぎないことも大切です。

4,ネタ切れした時は

実習もしばらく通っていると、前日と同じ事をすることが増えてくることもあります。実習生は職員ではないので、与えられる活動内容にも限りが出てきてしまうからです。

そこで、前日と同じような感想しか思い浮かばず、多くの学生は何を書いて良いか困ってしまいます。いわゆるレポートのネタ切れということです。

前述したように、「学生独自の視点」がないと、いつまで経ってもレポートの筆が進みません。そこで、前日から明日の実習ではどんなことを学びたいか、テーマを考えておきます

そうすることで実習を受けるための予習になります。実際に実習に行った時にも、その視点を持って考えながら動くことで、深い学びにつながるでしょう。学びを得られたら、レポートでは復習としてそのことをまとめればよいだけなのです。

5,レポートのネタリストを公開

レポートでネタ切れをしないためのコツは分かったけど、「学生独自の視点」とは、いったい何だろう?と思われる方も多いかと思います。

ここからは、実際に使えるレポートのネタリストを公開しています。

社会福祉士の実習先は多岐にわたりますが、ソーシャルワークのベースは同じですので、ぜひご自身の実習先に合わせて活用してみましょう。

なお、リスト内の「利用者さん」は施設・福祉事業所の利用者を想定していますが、病院に実習に行った場合は患者さんと置き換えてください。

  • 利用者さんとの面談技術について

社会福祉士が利用者さんと面談する際に、どのようなことに気を付けているか気が付いた点をレポートでまとめてみましょう。

  • 利用者さんの生活支援について

通所型の事業所で実習した場合、利用者さんが帰宅後、どのような場でどんな生活を送り、社会福祉士としてどのような関わり・支援があるか、考えましょう。

  • 利用者さんの契約について

利用者さんがその福祉サービスをどのような経緯で利用するに至ったのか、ストーリーを知り、どのようなパターンがあるか学びましょう。

  • 利用者さんの困りごとと、その対応の仕方

利用者さんの困りごとは多岐にわたりますが、それに対して事業所としてどこまで対応しているか学びましょう。

  • 利用者さんの施設退所後、退院後の生活について

事業所では利用者さんが利用を中止したり、退所することがあります。実習中にそのような場面に出会うとは限りませんが、もしそのような方がいれば、どういった経緯なのか知ることは大きな学びに繋がります。

  • 利用者さんの経済状況と収入(工賃・年金制度)について

利用者さんの中には経済的に苦しい方も多くいます。月々の支出入について実習生が細かく抑えることは難しいかもしれませんが、工賃をどのように使っているのか聞くだけでも参考になる出しょう。

  • 利用者さんの健康・食事に関する支援について

利用者さんの多くは何かしら健康面での課題を抱えています。そのため、医療機関との情報共有の在り方や、食事制限などの視点からどのような支援が必要か、考えてみましょう。

  • 利用者さんのメンタルヘルスについて

病気や障害、高齢に酔ってメンタルヘルスが保たれていない利用者さんも多くいます。社会福祉士としてメンタルヘルスにどの程度アプローチしているか、考えてみましょう。

  • 利用者さんとの家族関係について

利用者さんの中には家族関係について課題を抱えている方もいます。また、家族も悩んでいることがあります。社会福祉士として家族に対してどのように関わっているか、学びましょう。

  • 問題行動への対応方法について

利用者さんの中には、社会的に問題とされる行動を取ることや、施設内で他の利用者に迷惑となることをする場合があります。そのような時の対応方法について学びましょう。

  • 利用者さんとの距離感について

利用者さんと支援者は友人でもなく家族でもありません。しかし信頼関係を築くことが重要です。どのような距離感を保ち、信頼を得ているのか考えてみましょう。

  • 利用者さんの余暇活動支援について

利用者さんはいつも活動しているわけではなく、もちろん休息や休日もあります。社会福祉士が支援している時間帯以外はどのように過ごしているのか、聞いてみましょう。利用者さんの色々な姿を見出すことができるはずです。

  • 活動内容の仕組みと意義について

実習先での活動内容について、ただ参加するだけではなく仕組みを分析したり、一歩引いた目線で見直すことによって、活動の意義を考えてみましょう。

  • 施設の経営について

社会福祉士の支援技術とは異なりますが、福祉施設の経営は重要なテーマです。施設の収益源や支出などについて調べてみましょう。

  • 多職種連携について

施設を運営していくうえで、多くの機関の協力を得て支援を行っています。どのような機関や職種の人と連携しているか確認しましょう。

  • 職員の育成について

福祉施設にはベテランから若手まで色々な人が働いています。支援技術をどのように共有しているか、観察してみましょう。

  • 福祉の職場の課題について

福祉施設は職場として多くの課題を抱えています。どのような課題があるか、実習生だからこそ客観的な視点で分析してみましょう。

  • 福祉の現場における虐待防止について

近年、福祉施設における虐待は大きな課題となっています。どのような事業所でも虐待防止に取り組んでいるはずですから、実習先ではどのようなことを行っているか学びましょう。

  • 地域活動について

福祉施設に地域の人が集まるような仕掛けを作ったり、イベントを開いているところが増えてきました。実習先では、どのような活動を行っているか聞いてみましょう。

  • 社会福祉士の専門性と役割について

社会福祉士として、実習指導者はどのような専門性を持ち、現場で発揮しているのか観察してみましょう。

以上、レポートのネタとして使える20項目を紹介してきました。

このような視点を基にレポートを書くと、内容を充実させることができます。

社会福祉士実習で身に着けておきたいマナーを解説 https://fukushilabo.com/syakaihukushishi-mana/

6,福祉系のバイトを始めよう

ソーシャルワークの視点は一朝一夕では身に付けることは難しいと思います。そこで、社会福祉士の勉強をしながら、福祉関係のアルバイトをすることがお勧めです。資格を持っていなくても働ける場所はたくさんありますよ!

実際に働いてみることで感じることがあるはずですし、そうした感性を実習やレポートに活かせると思います。またアルバイトから正社員へ採用される可能性も大いにあります。

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