学生だけではなく、仕事をしながら社会福祉士を目指す人も増えています。
福祉の実務経験があれば実習が免除されることもありますが、受験資格を得るために実習に行かなければならない人もいますよね。
実習は現場を見れるので楽しみな反面、うまくこなせるか不安もあるのではないでしょうか?
この記事では、「働きながら社会福祉士の実習にも行くなんて可能なのか?」「もし実習に行くとしたら、どんなことに気を付けるべきなのか?」という疑問にお答えしていきます。
私も働きながら社会福祉士の実習に行ったので、その時の経験を基に苦労したことについても紹介していきます。
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- これさえ気を付ければOK!社会人が社会福祉士の実習に行くときに気を付けたいこと5つ
- 現在の職場との調整を早目に行う
- 希望する実習先について、先生に調整してもらう
- 実習に行くときのマナー
- 実習先にあらかじめ確認しておきたいこと
- 実習先の指導者との関係性
- どうしても仕事の調整が難しいときのポイント
1,社会人が社会福祉士の実習に行くときに気を付けたいこと5つ
社会福祉系の学生であれば、時間的にも余裕があるので実習の時間を確保することはそれほど難しくはないでしょう。アルバイトをしていても、早めにシフトを出しておけば学業優先ということで理解を得られますし、トラブルを防ぐことができます。
学生と社会人の違い
社会人が実習に行こうとすると、どうしても今の職場に穴をあけてしまうので、職場の反対に遭ってしまったというケースを聞いたことがあります。
また、実習は夕方に終わりますが、毎日レポートを書かなければならないのでかなり忙しくなります。場合によっては忙しさのあまり家事がおろそかになり、家族から文句を言われてしまうことも…。このように、社会人として実習に行くのは学生とは異なる事情があります。
そこでこの記事では、社会人が社会福祉士の実習に行く際に気を付けたいポイントを5つに絞ってお伝えしていきます。ぜひ職場や家族からの理解を得て、スムーズに実習に行けるよう頑張ってください。
2,現在の職場との調整を早目に行う
家族の事情などでたった数日間仕事を休むことと、実習の為に数週間出勤できなくなることでは、職場にとっても大きな違いがあるでしょう。
実習に行く時期がおおよそ分かり次第、数か月前には上司に伝えておくことが大切です。その際、有給休暇を使えるかなど、労務上の取り扱いについてもはっきりさせておきましょう。
有給休暇を使い果たしてしまうと欠勤扱いになってしまうので、実習に行く年度は、有給を大切に取っておくことをお勧めします。有給の取得は従業員の権利ではありますが、実習に行くことで上司や同僚に影響が及ぶことは避けられません。
実習の必要性を丁寧に説明し、実習で学んだことは今の職場でも役に立つということを伝えると理解を得やすくなります。
感謝の気持ちを伝える
実習に行く前と、終わったタイミングでお菓子を差し入れるなど感謝の気持ちを伝えることも大切です。私も実習のためにお休みを頂いたので、仕事の引継ぎは丁寧に、時間をかけて行うように心がけました。
また、実習期間中も職場でトラブルがあった時には連絡がつくよう、「いつでもLINEしてください」などと伝えておくことで、同僚は安心できるでしょう。
3,希望する実習先について、先生に調整してもらう
社会福祉士の実習先としては、社会福祉士が働いている場所全てが候補となります。ですから、高齢・障害・児童など様々な分野の職場で実習が行われています。そのため、資格取得後は障害福祉の現場で働きたいと思っていても、高齢福祉の事業所が実習先となる場合も考えられます。
もちろん異なる分野で実習を行っても、勉強したことは身になりますが、興味が強い分野に行った方がレポートも書きやすいでしょう。
希望する分野はあらかじめ、実習指導の先生に伝えておいた方が良いです。
先生たちは多忙な中、実習先と実習生の間に入って調整してくれています。さらに、社会福祉士の実習生を受け入れるには、実習指導ができる資格を持った人が配置されている事業所に限られます。福祉系であればどこでも受け入れてくれるわけではないので、学生自ら先生の許可なく調整することは控えましょう。
思わぬ出費が増えることも
また、実習先が遠方にあるため実習中はホテル暮らしになる可能性もあります。交通費や滞在費など、ある程度の出費も覚悟しておいた方が良いでしょう。筆者の場合はたまたま実家から通える病院が実習先になったのですが、公共交通機関の便が悪く、駅から毎日タクシーで通わざるをえませんでした。
こういった事情から希望通りの実習先が決まらず、先生と学生の間でトラブルになってしまうこともあります。
実習中も先生が様子を見に来てくれお世話になるので、あまり我を通しすぎないよう気を付けたいものです。
4,実習に行くときのマナー
いよいよ実習先と時期が決まったら、実習が始まる前に現場の指導者に挨拶に行きます。この時、「手土産は必要か?」と感じる方もいるかもしれません。しかし、実習先には社会福祉士の養成学校から指導の謝礼が入っていますので、あまり気を使いすぎる必要はありません。
挨拶と言っても、実習内容について確認する打ち合わせのようなものだと考えていけばよいでしょう。持ち物は筆記用具とメモ帳、スリッパがあれば十分です。
詳しくは「社会人が社会福祉士の実習に行くときのマナー」の記事もどうぞ
時間には余裕をもって
実習先には初めて行く方がほとんどかと思います。
約束の20分前には着くように行き、時間に余裕があれば実習先の周辺にはどんなお店があるのかも確認しておいた方が良いです。
コンビニなどがあれば、実習中に何か必要になってもすぐに買い足せると便利だからです。
学生であればちょっと遅刻しても多めに見てもらえるということもありますが、社会人に対してはそういった点は厳しく見られます。
実習の中身とは別ですが、第一印象を良くするためにも、マナーには気を付けましょう。
5,実習先にあらかじめ確認しておきたいこと
実習先との打ち合わせでは、下記のことを確認します。
- 実習の日程
- 実習中の持ちもの
- 実習中の服装
- 実習中の荷物の置き場所
- 実習中のレポートの提出方法
- 実習内容
- 実習先の緊急連絡先
- そのほか実習生が気を付けるべきこと
実習の日程については、実習中に学生がどうしても来られない日が発生した場合、代替日を設けてくれる場合があります。実際に筆者も実習とスクーリングがぶつかってしまい、1日だけ実習をお休みし、代わりに別の日に実習に行かせてもらいました。
実習先では実習のスケジュールを調整してくれているので、都合が悪いと分かった段階で、あらかじめ伝くようにします。
服装に関して、実習先によっては、Gパンやスカートが駄目というところもあります。また、利用者さんと散歩に行くために動きやすい靴や服装を求められることも。それから、病院などでは清潔感を意識し、香水など香りの強いものは避けるよう指導されました。
実習先の指示に従い、臨機応変に対応しましょう。
緊急連絡先も確認を
実習中、トラブルが発生しないとも限りません。私も実習直前に大きな地震があり、実習を受け入れてもらえるかギリギリのところでした。
災害で電車が止まり、実習に行けないということもあり得ます。このように、何があるか分かりませんので、緊急連絡先も聞いておきましょう。
6,実習先の指導者との関係性
実習期間中は毎日指導者と顔を合わせ、指導を仰ぎます。そのため、指導者とはなるべく良好な関係を築きたいところです。
無理に仲良くなる必要もありませんが、実習に対する意欲を見せることは大切です。「何か質問は?」と聞かれたときに何も質問しないと、「学ぶ姿勢がないのかな?」「単位をもらえればそれでよいのかな?」と捉えられてしまうかもしれません。素直に、積極的に質問していきましょう。
実習指導者は日々の業務で忙しい中、実習生の対応に当たっています。
実習生のために面談をしてくれる指導者もいますが、どうしても日々の業務優先になってしまうことは理解しておきましょう。
7,どうしても仕事の調整が難しいときのポイント
ここまで、社会人が社会福祉士の実習に行くときに気を付けたいことを紹介してきました。あくまでマナーを守ることができていれば大丈夫です。
緊張しすぎずに、実習に臨みましょう。
どうしても最後に、どうしても実習に行くために仕事を休めないという場合もあるかもしれません。実際、私も休みを取ることが難しく、実習を機に転職しました。
私の場合は有給がたくさん残っていたので、退職時の有給消化を実習期間に充てることができました。
そうすると仕事に穴をあけずに済むのでかなり気楽になり、実習に集中することができました。どうしても休めないという方は最終手段として、そのような方法もお勧めです。
働きながら学ぶには苦労がつきものですが、その分、達成感もあります。ぜひ諦めずに社会福祉士の資格を目指してくださいね。
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