60代は社会福祉士の資格を取る必要がない理由5選を解説

社会福祉士の資格

一つのキャリアを終え、第2の人生で社会福祉士の資格を取ろうと考えている人もいると思います。実際、筆者が資格を取った時にも、同じ授業を受けている人の中に、60代の人がいました。

しかし、60代であれば社会福祉士の資格は必要ないと考えています。

覚えることが沢山あって大変だから、資格を取ることが難しい・・・というわけではなく、あえて取得する必要が無いのです。

この記事では、社会福祉士・精神保健福祉士の資格を持つ筆者が、「60代に社会福祉士の資格はなぜ不要なのか?」という疑問に答えていきます

筆者のプロフィールはこちらhttps://fukushilabo.com/zikosyokai/
目次
  • 60代には社会福祉士の資格必要ない理由5選
  • (1)資格が無くても福祉業界で求人は沢山ある
  • (2)社会福祉士の資格を取るには2年程度かかってしまう
  • (3)資格を取るには数十万円かかってしまうので元が取れない
  • (4)資格を取っても資格手当が出ない場合もある
  • (5)資格を取るよりほかの強みをアピールした方が良い
  • 資格を取る前に今後何年間働くか考えることが大切

60代には社会福祉士の資格必要ない理由5選

60代からでもさらに勉強し、資格を取りたいという姿勢は素晴らしいと思います。社会福祉士の資格の資格を取得するためにある程度の手間やお金がかかることを踏まえ、それでもどうしても取得したいという方は勉強を続けても良いと思います。

しかし、せっかく資格を取っても、あまり生かせないままキャリアを終えてしまう場合も多いと思います。

資格を取ってから、がっかりすることのないよう、資格が必要ない理由や、資格が無くても働ける方法について解説していきます。

(1)資格が無くても福祉業界で求人は沢山ある

筆者は福祉業界に入る前まで、福祉施設で働くには何らかの資格が必要なのだと思っていました。サービス管理責任者など、ごく一部の役職に就くためには実務経験が必要となりますが、必ずしも社会福祉士の資格は必要ありません。

しかも、60代から福祉の仕事に転職する場合、生活支援員や職業指導員、グループホームの世話人やヘルパーなどが多いのではないでしょうか。これらの職種は、無資格・未経験でも求人が沢山出ているので、資格の有無は全く気にする必要はありません

どこの事業所も人手不足なので、いくつか面接を受けていくと、採用される可能性は十分あります。もし「福士業界で働くなら社会福祉士を取得」と考えているのであれば、その必要はありません。

(2)社会福祉士の資格を取るには2年程度かかってしまう

社会福祉士の資格を取得するには、専門学校や通信制大学などで、1年半~2年程度学び、実習にもいかなければなりません。

もちろん働きながら、週末に資格の学校に通うことも可能ですが、体力的にかなりきついスケジュールになります。

さらに社会福祉士の資格はカリキュラムをこなしただけでは、受験資格は得られますが、資格を得るには年に1回行われる国家試験に合格しなければなりません。合格率は25~30%で推移しており、何回か受験してから合格する人も珍しくないのです。

中には勉強が大変だからと、2年間は学業に専念して仕事をあきらめる方もいるほどです。こうした背景から、2年以上の歳月をかけてまで、本当に資格が欲しいかどうか?再度検討されることをお勧めします。

社会人が社会福祉士の資格を取る方法 実習やレポートについても解説 https://fukushilabo.com/syakaizin/

(3)資格を取るには数十万円かかってしまうので元が取れない

社会福祉士の資格を取るには、専門学校や通信制大学に通う必要があるとお伝えしてきましたが、この費用はおよそ数十万円が相場となっています。そのほかにも、教科書代やスクーリングの時に交通費や食費が必要です。細かいところでいうと、レポートを提出するための切手代や、国家試験の受験費用など、何かと出費がかさんでしまいます

また、実習先が遠方の場合は、1か月間近くホテル暮らしになる可能性もあり、交通費や滞在費が自己負担になる可能性が高いのです。もちろんその間は実習に専念しているだけでも精いっぱいで、ほかに仕事をやる余裕は時間的にありません。

筆者の場合は、実習先をたまたま実家の近くにしてもらえたので、実家から通うことができましたが、資格を取るには、それなりの予算を確保しておかなければなりません。もちろんお金とは関係なく、社会福祉士と名乗って働きたいというのであれば、資格取得にも意味があるとは思います。ただ、資格を無事に取れたとして、この先何年間、社会福祉士として働いていくのかを考えると、あまりコスパの良い資格とは言えないと思います。

もし社会福祉士は安定していそうとか、資格があれば稼げそうというイメージで受験を検討しているのであれば、別の資格の方が良いのではないでしょうか。

(4)資格を取っても資格手当が出ない場合もある

社会福祉士の資格は、医師や看護師のような「その資格が無ければ、業務を行ってはいけない」という業務独占資格ではありません。

つまり、社会福祉士の資格がなくても、社会福祉士と同じ業務は行うことはできるということになります。ただ、「社会福祉士の資格がない場合は社会福祉士と名乗ってはいけない」という名称独占の資格になっていますので、イメージとしては、保育士などと近いですね。業務独占資格と比べて、立場的にはやや弱くなります。

こうした背景から、社会福祉士として社会福祉法人に配置されても、本人には何も手当が出ない場合も多いのです。(特定の職種に社会福祉士を配置すると、専門職配置加算が国から法人に出ることがありますが、加算は法人に支払われるため、直接本人に支給される訳ではないのです)

実際、筆者も転職した経験もありますが、社会福祉士としての資格手当はもらったことがありません…。

手当を出しているところでも、月5000円~1万円程度のところが多いようです。

数十万円かけて資格を取ったとしても、手当が出なかったり、ごくわずかな手当てしか出なかったりするとなると、少なくとも5年以上は働かなければ、元は取れる可能性はないと思われます。

(5)資格を取るよりほかの強みをアピールした方が良い

福祉業界では常に人手不足なので、即戦力で働ける人を求めています。

そうなってくると、「福祉の仕事は未経験だけど、社会福祉士の資格を持っている人」と、「無資格だけど、福祉の仕事の経験がある人」がいた場合、経験者を採用する場合も多いのです。

社会福祉士の資格は、福祉のことに関して勉強してきた証にはなりますが、即戦力で働けるとは限らないからです。むしろ社会福祉士の教科書に載っていることと、現場の考え方に違いがあることも多く、現場の感覚を理解していて動ける人の方が重宝されやすい傾向にあります。

ただ、人手不足のため60代でも十分採用される可能性はあります。実際、筆者の職場でも60オーバーの方々がたくさん活躍されています。特にヘルパーの仕事では、知識よりも掃除や調理などの家事スキルの方が重宝されるでしょう。主婦としての経験も十分生かすことができます。

資格を持っていることよりも、過去の実績やご自身の強みをアピールした方が採用につながりやすいと思われます。

資格を取る前に今後何年間働くか考えることが大切

これから長年、社会福祉士として働きたいと考えている方で、40代以下であれば、筆者は社会福祉士の資格をお勧めしたいと思っています。

それは、一度取得してしまえば更新の必要が無いですし、やはり福祉業界で働いていくうえで、信頼されるきっかけになるなど、役に立つと感じる場合が多いからです。しかし、60代の場合、70歳まで働くとしても、これまで説明してきたような理由から、取得にかかる労力やお金の割に、あまり活用できないと思われます。

もちろん、損得だけで資格を取得するかどうか決めるわけではないかもしれません。社会福祉士の資格の勉強をすると、親の介護やご自身に介護保険を使いたい時にも、役に立つ知識を学べると思います。

ただ、生活のために福祉業界で働くのであれば、資格が無くても体力とやる気、謙虚さがあれば、何とかなっていく部分もあると思われます。

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