これから福祉の仕事を目指したいと考えている方の中には、「面接試験があるけど、どんなことを聞かれるんだろう?」と考える人もいると思います。面接でいきなり質問されて即答することが苦手な人にとっては、事前に準備してきたいですよね。
この記事では、複数の福祉関係の仕事の面接を受けたことのある筆者が、面接でよく聞かれたことをランキング形式で紹介していきます。
- 筆者の福祉関係の仕事での面接経験について
- 1位 なぜ福祉の仕事をしたいと思ったのか?
- 2位 福祉の仕事の中でも、なぜこの仕事を選んだのか?
- 3位 福祉の仕事の中で、なぜこの法人を選んだのか?
- 4位 自分の強み、弱みは?
- 5位 働いていくうえで重視することは?
- 6位 採用されたら、どんな仕事をしてみたい?
- 7位 働いていくうえで、どのような能力が必要だと思うか?
- 8位 今後も長く働いてもらえる見込みがあるか?
- 9位 福祉の仕事について、どんなイメージを持っているか?
- 10位 これまでの仕事でどんな経験をしてきたか?
筆者の福祉関係の仕事での面接経験について
福祉の職場で重要視されることは、どの法人でもそれほど変わらないのではないかと思います。筆者もこれまで福祉の仕事では、6回ほど面接を受けてきた経験がありますが、どの職場でも面接で聞かれることもそれほど変わりませんでした。
筆者は一度別の業界で働いてから、転職して中途採用される形で入職しました。なので、新卒で面接を受ける方には、もう少し学生時代に頑張った事に関して質問される可能性があります。
この記事では、筆者が面接でどのように答えたかも紹介しているので、新卒と中途で若干見られる点が異なることにご留意頂いて、面接の参考にしてもらえたら幸いです。
1位 なぜ福祉の仕事をしたいと思ったのか?
福祉の仕事をしていくうえで、「ただお給料だけもらうために働きたい」という志望理由では、なかなか面接で通らないかもしれません。
福祉業界では給与がそれほど良くないので、待遇面以外の点で、福祉を志す理由があった方が良いからです。これは採用する法人にとっても、働き手に取っても、両方に言えることです。面接は「本音と建前」でできている側面があるので、自分の良いところをアピールする場と捉えて答えることができれば大丈夫です。
この質問はどの法人の面接でも、本当によく聞かれたので、事前に答えを用意しておくことをお勧めします。
筆者の場合は、別の業界から転職しようと思ったきっかけやエピソードを簡潔に伝えるようにしました。筆者の同僚では、「家族の中にサポートが必要な人がいたから」という志望動機を答えた人が多い印象があります。実体験を具体的に伝えることができると好印象ですね。
2位 福祉の仕事の中でも、なぜこの仕事を選んだのか?
福祉業界には児童、障がい、高齢、貧困など、様々な分野がありますね。
さらに児童分野の中でも、放課後等デイサービスの事業所や、児童相談所などの役所系など、仕事内容が細分化されています。
福祉業界の中でも色々な職場や職種がある中で、なぜこの仕事を選んだのかも、面接でよく聞かれました。
「この仕事がしたい」という以上に、「この仕事でなければできないことがある」という強い理由があれば有利になりますね。筆者は障がい分野が専門なのですが、学生時代に障がい者に関わるボランティアを経験したので、障がいのある方をサポートできる仕事がしたいと面接で伝えました。さらに将来的にはどの分野での専門職を目指していきたいのか、長期的な目線でも答えられるとベストです。
あらかじめ、面接を受ける法人ではどのような職種があり、どのような種類の事業所を運営しているか、下調べしておきましょう。
3位 福祉の仕事の中で、なぜこの法人を選んだのか?
上記の児童分野の例で言うと、放課後等デイサービスを運営している事業所は、同じ地域にもたくさん存在します。その中で、なぜこの法人で働きたいと思ったのか?という点も重要ですね。
「求人が出ていたから応募した」「給料が良いと思ったから」では、残念な印象を与えてしまいます。
比較的大きな法人を受ける時は、受験時点では実際の配属がどこになるか、分からないことも多いですよね。「色々な事業所を展開しており、様々な仕事にチャレンジする機会に恵まれているのではないかと感じた」など、この法人で働きたいという前向きな思いを伝えることができると良いでしょう。
4位 自分の強み、弱みは?
福祉業界に関わらず、就職・転職活動でよく聞かれる質問かと思いますが、福祉業界で転職する時にもやはりよく聞かれました。
就職・転職活動は「お見合い」と似ていて、面接はお互いの相性の良さを確かめる場でもあります。
ですから、この質問に対しては、ご自身が面接を受ける職場に合わせて、ご自身が持ち合わせている強みを選んで答えられると良いですね。
福祉の仕事と言っても、職場によって求められる人材が異なります。
特に役所関係では、決まっている仕事を決められた通りにこなすことが求められます。そのため、丁寧さ・慎重さ、真面目なところをアピールできると良いでしょう。
逆に規模をどんどん拡大している福祉のベンチャー企業を受けるのであれば、慎重さよりも、チャレンジ精神や好奇心、行動力があることを伝えると、好印象になります。面接を受ける職場では、どんな人材が求められているのかについても、考えておくと良いですね。
5位 働いていくうえで重視することは?
この質問もよく聞かれましたが、質問者としては、「そんなに高いお給料上げられないけど、長く働いてくれる?」ということが聞きたい意図があります。
そのため、「福祉の仕事ならではのやりがい」や、「利用者さんと関わる楽しさ」を重視していると答えられれば、問題ないでしょう。さらにどんな時に、やりがいや喜びを感じられるのかも併せて説明できると、説得力が増しますね。
筆者の場合は「自分の人生が一度しかない中で、どのように時間を使っていきたいかを考え、社会的立場の弱くなりがちな方々のために働きたいと思った」と答えました。
6位 採用されたら、どんな仕事をしてみたい?
この質問も、福祉業界以外の就職でもよく聞かれる質問かと思います。
ただ、福祉のサービスには色々な種類がるので、どれくらい基本的な知識があるかも問われていると思っておいた方が良いでしょう。どの事業所ではどんな業務があるかということを把握しておかなければ、答えられない質問です。
あまりにも福祉業界のことを知らなさ過ぎると、教育するまでに時間が掛かりそうと思われてしまいます。
グループホームの支援員の面接に来ているのに、「利用者さんの就職を後押しする仕事がしたい」と答えてしまうと、ちぐはぐになってしまいます。法人の考え方や方針と相性が合いそうかも見られています。
7位 働いていくうえで、どのような能力が必要だと思うか?
筆者が答えにくかった質問の一つが、「福祉の仕事で働いていくうえで、大切な力とは何だと思いますか?」という問いです。人によって異なりますし、正解は無いので率直な考えを伝えると良いと思います。
筆者は「利用者さんの話を常によく聞くことや、その真意を考えることだと思う」と答えましたが、そのほかの回答でも良さそうな気がします。
例えば「優しさ」だったり、「チャレンジ精神」でも好印象を与えられそうです。なぜそう思うのかも併せて伝えられると、より良いでしょう。
8位 今後も長く働いてもらえる見込みがあるか?
面接では、家族構成についても聞かれたことがあります。本来、仕事とプライベートは関係なく、能力のある人が採用されるべきはずです。しかし、福祉事業所としてはどうしても、ずっと働ける人が欲しいので、今後子どもが欲しいかどうかや、家族の転勤の有無などが気になるようです。
働きたいけど、これから子供が欲しいと考えている人は、「子育てと両立できるように一生懸命働きながら学んでいきたい」など、意欲を示すと良いですね。
プライベートについては、質問されたら正直に答えるしかないですし、それで不採用になったら縁が無かったと思って気持ちを切り替えましょう。
9位 福祉の仕事について、どんなイメージを持っているか?
福祉業界にも様々な法人がありますが、特に社会福祉法人は、福祉に対して熱い思いを持っている人を採用したがる傾向があると筆者は感じています。
それは近年、利用者さんへの虐待が問題になっており、社会福祉法人としては虐待の発生を何とか抑えたいと躍起になっているからです。福祉に対して「ただの仕事」「お給料を稼ぐための手段」と考えている人はなかなか難しいかもしれません。
福祉をライフワークと捉え、人権擁護や利用者さんのアドボカシー(代弁)についてきちんと考えることのできる人材を欲しがっています。
その方が、実際に現場に入って、辛いことがあっても利用者さんに八つ当たりしたりせず、結果的に虐待を防ぐことができるからです。
面接で急に聞かれてもなかなか答えにくい質問かと思いますので、あらかじめ自分の意見をまとめておくようにしましょう。
10位 これまでの仕事でどんな経験をしてきたか?
中途採用で入る人は、これまでの仕事内容や、そこでどのような成果を上げたかについても聞かれる可能性があります。
注意したいポイントは、面接官の中には、福祉の仕事しかしたことが無い人もいるという点です。別の業界で働いた経験がある人は、福祉の仕事しかしたことが無い人にも伝わるよう、簡潔に分かりやすく伝えるようにしましょう。
この質問では、ご自身の経験をアピールできるチャンスでもあります。
この記事では、福祉業界の仕事を目指す際、面接でよく聞かれる質問を紹介してきました。面接対策の参考になりそうなところはあったでしょうか?
福祉業界は人手不足なので、かなりの確率で採用されやすい状況ではありますが、落ち着いて面接を受けるためにも、練習や準備はしておいた方が良いでしょう。就職・転職活動はエネルギーや時間が掛かるので大変ですが、悔いのないよう頑張ってくださいね。
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