HSPの人が社会福祉士として働く時のメリットとデメリットを解説

福祉の転職

自分自身にHSPの特性があると感じる人の中には、「社会福祉士として働く上で、どのようなメリット・デメリットがあるのだろうか?」と考える人もいると思います。

筆者自身、HSPの特性があると感じ、社会福祉士として働く中で、多くのメリット、デメリット双方を実感しています。

そこでこの記事では、「HSPの特性は社会福祉士の仕事に、どのように生かせるのか?」ということや、「社会福祉士として働くうえで不利に感じる点はどのようなところなのか?」という疑問に答えていきます。

筆者のプロフィールはこちらhttps://fukushilabo.com/zikosyokai/
目次
  1. HSPの人が社会福祉士として働く時のメリットとデメリットを解説
  2. メリット1:相手の気持ちを推し量ることができる
  3. メリット2:一般企業と比べ出張や異動が少ない
  4. メリット3:仕事にノルマがない
  5. デメリット1:相手の痛みを感じすぎて辛くなることがある
  6. デメリット2:何もできない時に申し訳ない気持ちが強くなる
  7. デメリット3:緊急時の支援で疲れすぎてしまうことがある
  8. HSPの特性を持っていても、社会福祉士として働くことは十分可能!

HSPの人が社会福祉士として働く時のメリットとデメリットを解説

どんな職業に就いても、メリットとデメリットの双方があると思います。筆者も社会福祉士以外に、アルバイトも含めると販売員や記者、塾の個別指導員、試験監督など様々な仕事をしてきました。その中でそれぞれの仕事に、HSPの特性が生かせるところと、向いていないと感じるところがありました。

この記事では、ほかの職業と比較しながら、HSPの人が社会福祉士として働く上でのメリット・デメリットを、3つずつ紹介していきます。

メリット1:相手の気持ちを推し量ることができる

社会福祉士として働く場合、高齢者や児童、障がい者、経済的困窮者、矯正施設からの出所者など、社会的にどうしても立場の弱くなりがちな人たちと会う機会が多くあります。

HSPの人は、気持ちが優しい人が多いと思いますが、そうした利用者さんたちの気持ちを理解することに長けていると思います。

HSPと真逆の特性を持つ、例えば人の痛みに鈍感な人は、もしかすると利用者さんの課題について、「自己責任」だとか、「努力が足りない」と考えてしまうかもしれません。それではなかなか信頼関係を築くことは難しいですよね。

HSPの特性を仕事に生かせる

HSPの人が相手の気持ちを理解し、共感するだけでも、安心して頼りにしてくれる利用者さんは多いと思います。

さらに、HSPの人は小さな変化に気が付きやすいという特性を持っているので、利用者さんの心身の調子が悪い時に、いち早く気が付くことができる可能性があります。

利用者さんが無理して頑張っている場合もあるので、本格的に体調を壊す前に対応できるということは、非常に大切なスキルであり、社会福祉士にとって大きな武器となります。

メリット2:一般企業と比べ出張や異動が少ない

職種にもよりますが、福祉業界の仕事は一般的に企業で働くのと比べて、出張や異動が少ない場合が多いです。

営業マンであれば、1年の半分以上が出張という方や、数年ごとに異動や転勤があるという方もいるかと思います。

しかし、福祉の職場では、ベテランにならないと出張することはほとんどありません。また、何年も同じ部署で働いているという方がとても多くいます。

それは企業と比べて、社会福祉法人の方が、規模が小さく、人手不足が常態化しているため、安易に異動させられないという事情が、背景にあるのが大きいでしょう。ただし公務員として採用される場合は、異同や転勤を覚悟しておかなければなりません。

HSPの人は環境の変化が苦手という方が多いかと思いますが、職場の環境や仕事の仕方が目まぐるしく変わるということが少ないという点は、HSPの人が働く上でメリットになると思います。

メリット3:仕事にノルマがない

社会福祉士の仕事で、ノルマが課されることは、まず無いと言ってよいでしょう。「1か月に〇人支援しなければならない」という考え方は、福祉の仕事において求められないからです。むしろ、どれだけ利用者さんに親身になって考えられるかということの方が大切です。それだけ、福祉の仕事は営業や販売などと比べ、数字で評価しにくい職業とも言えます。

一般企業の営業や販売職に就いていると、1か月に達成するべきノルマがあり、同僚との競争を強いられるかもしれません。筆者も一般企業にいた時は、そのことがプレッシャーとなり、辛い思いをしてしまいました。

相談支援の場合、「自分が担当している利用者さんの面談が、1か月に〇人分いる」ということはあります。しかし、そういった締め切りがある仕事においても、前倒ししながら計画的に行っていけば、それほど問題はありませんし、少しずつ仕事に慣れて効率よくこなしていけば、残業をしなくてもこなせる場合が多いです。

社会福祉法人では、ほかの人との競争がなく、昇進もほぼ年功序列制度が残っているので、安心して働き続けることができます。

デメリット1:相手の痛みを感じすぎて辛くなることがある

HSPの人は相手の気持ちが分かる分、相手の痛みまで、まるで自分自身が経験して傷ついたかのように感じてしまうことがあります。利用者さんの中には、人生でとてもつらい経験をしたり、差別を受けたりした人が少なくありません。

そういった経験を面談で聞くと、受け止めすぎるあまり、こちらまで悲しくなってしまうことがあります。

辛い話を聞いてもあまり深入りしすぎず、一定の距離感を保とうと意識しておくことが大切になります。

辛い話を聞いた後は自分自身のダメージにも気を配りながら、1人で小休憩を入れることをお勧めします。

デメリット2:何もできない時に申し訳ない気持ちが強くなる

社会福祉士の業務では、国の法律や制度に基づいて利用者さんを支援することが基本になります。ですから、どうしても「制度の狭間」の問題で、利用者さんが希望している制度を活用できないケースもあります。

相手の気持ちに過敏に反応してしまうHSPの人にとっては、そのことが、とてつもなく申し訳なく感じてしまうことがあるかもしれません。

しかし、制度のルールは個人では変えることは難しいですし、必要以上に自分自身を責める必要はありません。仕事には割り切ることも必要と捉える訓練をしていけば大丈夫です。制度の狭間の問題に関しては、先輩にどうしたら良いか聞いたり、ケース会議を開いたりするなど、社会福祉士として冷静に対応していきましょう。

デメリット3:緊急時の支援で疲れすぎてしまうことがある

社会福祉士として働いていると、職場によっては緊急で訪問したり、支援のために介入したりしなければならないということがあります。これは児童相談所の職員や、スクールソーシャルワーカー、保護観察所の職員などが当てはまるでしょう。

社会福祉法人の支援員として勤務していると、緊急で介入することは少ないので、事前に仕事内容をしっかりと調べ、職場を選ぶことが大切です。

緊急時の対応をする時は、職場内がピリピリとした緊張感で包まれることが往々にしてあります。

HSPの人にとっては、上司や同僚がイライラしていたり、緊迫感のある雰囲気の中で働いたりすることは、辛いと思います。

緊急時の支援は1年に1回あるかないかというように、通常の業務とは異なります。普段からピリピリした職場でなければ、働き続けることができると思いますが、公務員で働く場合はそういった対応も業務の範囲内だということを頭に入れておきましょう。

HSPの特性を持っていても、社会福祉士として働くことは十分可能!

ここまで、この記事ではHSPの人が社会福祉士として働く上で感じるであろうメリットとデメリットをそれぞれ3つずつ紹介してきました。

確かに社会福祉士として働く上でのデメリットもありますが、ほかのどの職業に就いても、同じくデメリットは存在すると思います。一般企業と比べると、福祉の仕事はHSPの人にとって働きやすい要素が多くあるのではないかと思います。

もちろん同じ職種であっても、法人や職種によって求められる業務内容や、職場の雰囲気は異なります。

その辺りのことを考慮しながら、就職・転職活動をしていくと、自分に合った、良い職場に巡り合えるのではないかと思います。

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