都会に住んでいると便利だけど、生活費が高くて、地方に移住したいと考える人もいると思います。都会でガッツリ働いて、収入が沢山ある人は都会で楽しく生活できるでしょうが、福祉職だとちょっと厳しい面もあるのではないでしょうか。
給料の大幅増が見込めないとしたら、支出や生活費を抑えたいと考えるのはごく自然なことだと思います。住む場所を変えることで、毎月貯金ができたり、投資に回せたりすると、精神的にもかなり余裕が出てきます。
この記事では、実際に社会福祉士として働きながら、都会から地方に移住した筆者が、「地方に移住したら生活が不便なんじゃない?」「田舎で良い仕事が見つかるの?」という疑問に答えていきます。
そして福祉職にこそ、地方移住をオススメする理由10個を紹介していきます。
福祉職なら地方移住がオススメ!実際に移住して感じたメリット10選
- 生活費が抑えられる
- 食材を分けてもらえることがある
- 夫婦で同じ職場に就職も
- 比較的、保育所に入りやすい
- 自然に恵まれており、子育てに良い環境
- ネット環境があれば生活に困らない
- 若手なら職場で重宝される
- 社会資源が限られているので、連携しやすい
- 福祉の仕事なら全国共通の制度で働ける
- 都会と地方、両方の実情を知れる
- まとめ:福祉職なら地方でも全く困らない!田舎レベルには注意
福祉職なら地方移住がオススメ!実際に移住して感じたメリット10選
筆者は5年ほど前に、家族の都合で都会から地方に移住しました。都会で暮らしていた時は社会福祉法人の生活支援員として、移住を機に地方で別の社会福祉法人に転職し、相談員として働いています。
実際に移住してみて、給料はそれほど変化はなく微増という程度です。前職の経験があるのと、より大規模な法人に移った関係で、若干上がった程度です。それでも今後、大きく昇給することは望めないと考えています。収入はほとんど変わらないのに、生活費が抑えられるので、生活レベルは上がったと感じています。やはり支出入のバランスは大事ですよね。それでは早速、地方に移住するメリット10個をお伝えしていきます。
(1) 生活費が抑えられる
地方に移住したことで、固定費の中でも電気代や水道代はほとんど変わらなかったのですが、家賃が抑えられることが1番のメリットでした。都会よりも広くてきれいな部屋に、安く住めるというのは、本当にありがたいと感じます。
地方に移住して車移動が必須になったので、車の維持費は掛かりますが、軽自動車などに乗るなど工夫すると良いと思います。
スーパーで購入する時も、スーパーの数が限られているので、いつも同じスーパーに行っています。結果、ポイントがすごくたまるようになりました。
また、遊びに行く場所と言えば、公園に散歩に行くか、海を見に行ったりと、お金のかからない趣味が増えました。都会は楽しい場所が沢山あるので、誘惑が多いですよね。誘惑の少ない環境にいれば、そこに満足して暮らすことができるようになりました。
(2) 食材を分けてもらえることがある
筆者は地方の中でも、山も海もあり、農家と漁師が多い地域で暮らしています。普通に暮らしていても、そういった生産者さんからおすそ分けを頂くことが多くあります。
地方に移住してきたばかりの頃は、生産者さんの知り合いもいないので、野菜や海産物を直接もらうというのは、あまり期待してはいませんでした。
しかし、一緒に働いている人たちは地元の人が多いんですよね。
筆者が直接、農家さんから野菜をもらうというよりも、同僚を通じておすそ分けをもらうことが多いです。地方移住あるあるではないでしょうか。
大量にもらって、持ち帰るのが大変なことも
都会育ちの方は「そんなに野菜をもらえるの?」と思うかもしれません。農家さんから野菜をもらう時は、食べきれないくらいの量なので、みんな持って帰ってくださいという、ある意味ノルマみたいな感じになります。
筆者の家でも大きな白菜丸々1個とか、カボチャ3個を一気にもらうことが多いです。どうやって処理するか困ってしまうこともありますが、家計的にはかなり助かっています。
時期によっては「今日の夕食、ほとんどの材料がもらい物だね」なんて日もあります。
(3) 夫婦で同じ職場に就職も
都会で現在仕事があるのに、「地方に移住したら就職はどうしよう?」「転職できるか不安」というと考えることもあると思います。
IT関係やコンサルタント、金融関係など、福祉以外の業種だと、都会にしかない仕事はあると思います。仕事が理由で都会に住まなければならないということもあるでしょう。
しかし、福祉の仕事であればどんな田舎にも就職先はたくさんあり、しかも常に求人を出している状況です。年齢に関わらず、50~60代でもほとんどの人が採用されている法人もある程です。
筆者の同僚も、夫婦で移住して同じ法人の違う部署で働いています。共働きであれば、さらに余裕で生活していくことができますよね。仕事に関しては、不安に感じる必要はないと思います。
(4) 比較的、保育所に入りやすい
子育てをしていて大きなメリットだと感じるのは、都会と比べて保育所に入りやすく、それほど保活は一生懸命せずに済むことです。
保育所が見つからないと仕事に復帰できないというのは、ものすごく不安に感じるのではないでしょうか。
仕事もきちんと選ぶことができ、保育所にも入りやすいとなれば、福祉の仕事をしている方にとっては、地方移住は大きなメリットになると思います。
育休の時間も保活に割かなくて済むので、ネットで映画を見たり、自分で勉強するなど、有意義に過ごすことができます。
現在、都会で子育てしている方も安心して移住することができます。
(5) 自然に恵まれており、子育てに良い環境
地方移住あるあるかもしれませんが、都会に比べて公園が沢山あり、海や山にも恵まれているので、子どもに良い経験をさせることができると思います。
公園も広く、木道が整備されているところも多いので、ちょっとした散歩もすごく充実した時間になります。子育て環境で言うと、塾や習い事は都会に比べて少なめではあるのですが、田舎レベルにもかなり差があります。
田舎の中でも、子どもが学べる場が比較的充実している地域を選ぶと良いと思います。田舎の中でも、都会の隣町だったりすると、この課題も解消できます。
唯一のデメリットは、子どもが中学生、高校生になると進学先がかなり限定されているということです。
受験を機に子どもが都会で下宿するという話もよく聞くので、その際は費用がかさむかもしれません。
(6) ネット環境があれば生活に困らない
田舎に行くと買い物が不便そう…というイメージがあると思います。筆者も同じことを思っていたので移住する前に、都会で好きなお店に行ってまとめ買いしました。
しかし結果的には、地方に住んでいても大抵のものはネットで購入できるので、どうしても実物を見たい物以外は、買い物に関してそれほど不便さを感じていません。お米など重たいものは、ネットスーパーを活用することもあります。
ネットショッピング以外にも、特に育児用品はフリマアプリもよく使うことで、さらに賢く買い物ができるようになりました。
(7) 若手なら職場で重宝される
筆者は都会で働いていたころ、それほど職場の中で重宝されていると感じたことはありませんでした。同じくらいの年代の人がたくさんいて、人手不足とはいっても求人に応募が来るからだと思います。
しかし地方に移住した後は、自分の仕事スキル以上に、若手というだけで重宝してもらえるようになりました。
「自分のことを大切に思ってくれている」と安心感を持って働けるというのは、大きなメリットです。
地方では若い人が少なく、求人に応募してくる人も50代~60代が多いため、比較的若いというだけで自分の希少価値が上がるというのは新鮮な体験でした。
(8) 社会資源が限られているので、連携しやすい
福祉の仕事では、色々な機関との連携がとても大切になってきますよね。都会で働いていたころは、福祉の法人が沢山あり、連携といってもなかなか協力が得られないということも結構ありました。しかし、地方では社会福祉法人は少ないので、その地域で協力していかざるを得ないという実態があります。
そのおかげで病院や役所とも顔なじみになりやすく、連携がしやすいと思います。
その結果、仕事がスムーズに進むことも多いので、福祉の仕事をしている人にとっては、大きなメリットではないでしょうか。
(9) 福祉の仕事なら全国共通の制度で働ける
「福祉の仕事あるある」で、ほかの業種にはなかなかないことですが、社会福祉制度は全国どこでも同じく運用されています。先進的な取り組みを独自で行っている地域や、社会資源が極端に少ない自治体など、一定の差はあることは確かです。
しかし制度に関しては、どの地域で暮らしても、同じです。ですから、前職での知識や経験をそのまま生かすことができます。ほかの業種だと、特に民間企業では働き方や仕事の進め方自体が企業ごとに違うので、転職後、慣れるまで大変だと思います。
見知らぬ土地で新しい仕事を覚えるのは相当エネルギーを使いますが、福祉の仕事であればすぐに慣れることができるでしょう。
(10)都会と地方、両方の実情を知れる
社会福祉士として、色々な地域の実情を知っておくということは、とても勉強になると感じています。都会には都会の、地方には地方の、それぞれの利点や課題が把握できるからです。
社会福祉士として仕事の幅を広げたり、知識を増やすためにも、都会だけで働くより、地方での職場を経験しておいた方が、引き出しが増えると思います。また、地方では社会資源が少ない分、ほかの法人の職員とも顔なじみになりやすいので、その人たちから色々と教えてもらえるということも多々あります。
まとめ:福祉職なら地方でも全く困らない!田舎レベルには注意
この記事では福祉の仕事をしている人に、地方移住をお勧めしたい理由10個を紹介してきました。経済的なメリット以外にも、地方で福祉の仕事をする良さがあるということが伝われば幸いです。
ただ1点注意が必要なのは、田舎にもレベルがあるということです。本当に人里離れた山奥で暮らすのと、人口が数万人~10万人程度の地域で暮らすのでは、事情が異なってくるでしょう。
職場や教育環境、買い物、通院で不便さを感じないためには、どの程度の田舎なら暮らしていけるのか、考えることが必要です。一度移住してしまうと、再度都会に引っ越すことは大変な手間になるでしょうから、できれば移住体験をしてくこともおすすめします。
また、移住を希望する地域にはどんな職場があるのかについても、下調べをしておくと良いでしょう。
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