福祉施設・事業所で職員を採用する時にチェックするポイント10選

事業所運営

福祉施設・事業所で採用担当をしている方の中には、求人への応募者を面接する時に、「どんな点に着目して採用したらよいだろう?」と考える人もいると思います。人手不足の中、職員をせっかく採用できたら、できれば長く働いてもらいたいですよね。

この記事では、「福祉の現場ではどんな人を採用したら良い?」「どんな点に気を付けて面接するべき?」という疑問に答えていきます。それでは早速、面接でチェックするべきポイントを具体的に10個紹介していきます!

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目次
  1. 転職を繰り返していない
  2. 転職する理由がしっかりとしている
  3. どんな仕事も嫌がらずにやってくれそう
  4. 法人の方針に合わせて働けそうか
  5. 福祉に対する思いが熱い
  6. コミュニケーション能力がある
  7. 職場に対して期待していることを聞く
  8. 待遇面に関して考えを聞く
  9. 長期的に働けそうか確認する
  10. 仕事で何か成し遂げたいことがあるかどうか聞く

転職を繰り返していない

福祉事業所の面接に来る方の中には、福祉業界の中で転職を繰り返している方が一定数います。

転職自体が悪いことではないのですが、やはり職場に対して不満が出てくると、すぐに辞めてしまうリスクがあると言えます。

仕事で多少辛いことや不満があったとしても、「どこの職場に行っても100%満足できることは無い」と、ある程度割り切って働き続けてくれる人の方を採用した方が、長い目では良いです。

特にかなり短期間で退職した経験がある人の場合は、その理由を質問するようにします。(介護の仕事では腰痛など、体調面での退職もあるので、場合によっては仕方ないこともあります)

すぐに辞めてしまうというリスクを考慮に入れても、今すぐ人手が必要という場合もあるかもしれませんが、採用を一度検討し直しても良いと思います。 

転職する理由がしっかりとしている

今回、採用面接を受ける理由については、しっかりと聞いた方が良いです。特に志望動機だけではなく、転職理由を聞くようにしましょう。

転職する目的が仕事でステップアップするためであれば、採用する見込みがあると思われます。ただ、面接なので誰でも悪い面は見せようとしません。

表向き前向きな転職だと見せている可能性もあるので、正直な考えを引き出せるかが大切です。

やりがいや仕事内容よりも働きやすさを重視して、「働きやすいからずっと同じ事業所で働いている」という人もいます。

そのため、本人が仕事上でステップアップすることを望んでいなくても、やる気がないとみなす必要はありません。働きやすいと思って転職するという理由も、不採用の理由にはならないと思います。

どんな仕事も嫌がらずにやってくれそう

福祉施設や事業所の現場で働いていると、雑用や3K(キツイ、汚い、危険)な仕事を避けて通ることは難しいのが実情です。そのため、現場に入ってから「あの仕事は嫌」「この仕事はできない」と言われても困ってしまうでしょう。

まずは仕事内容を細かいところまで説明して、それを理解した上で働きたいと言ってくれる人を採用しましょう。すぐに人が欲しいからと言って、応募者全員を採用しているところもあるようです。しかし、結局長続きしないと職員の教育に時間と労力がかかるだけで終わってしまいます。

具体的には、利用者さんの食べこぼしや排せつ物の処理なども率先して行えるかどうか、面接で聞いてみると良いでしょう。

法人の方針に合わせて働けそうか

福祉の現場で働く人の中には、法人の考え方と合わないという理由で退職する人もいます。そのため、採用する前に、法人としての基本的な考えや立場と、それに対する現状を説明し、しっかりと理解してもらうことが必要になります。

採用されてから意見がぶつかり合ってばかりいると、お互い大変な思いをすることになってしまいます。

もちろん支援方針について議論することは大切なのですが、これまで現場で培ってきたやり方というものがあるでしょうから、やはり周囲に合わせて働ける人の方が良いでしょう。

福祉に対する思いが熱い

福祉の現場で働く人の基本的な素養となりますが、やはり利用者さんの人権擁護など、社会福祉に対して熱い思いを持っている人を採用した方が良いでしょう。

とにかく何でもよいから働く場所を探しているという方にとっては、採用された後に相当苦労することが予想されるからです。

福祉に対する思いがあれば、多少仕事で嫌なことがあったり、思い通りにいかないことがあっても、くじけず仕事を続けてくれる傾向にあると思います。

逆に福祉に対する思いが何もない人だと、「待遇も良くないし、仕事は他にでもいっぱいある」と考えて早々に退職してしまう方もいます。どれくらい思いを持っているか、面接で見極めることが大切です。

コミュニケーション能力がある

時々、介護や福祉の求人に応募してくる方の中には、残念ながら挨拶する声も小さく、面接での質問に対して、ほとんど答えられない方がいます。

福祉の仕事では周囲の職員と連携を取りながら働くことが重要視されます。そのため、コミュニケーションが極度に苦手な方は、働き続けるのが難しいと思われます。

福祉の現場で働いていると、先輩職員から注意されることも時々出てくると思いますが、コミュニケーションが苦手で、何を考えているのか分からないと、指導しにくくなってしまいます

特別話し上手である必要はありません。流暢に会話ができなくても、自分の意見をきちんと相手に伝えることができるかどうか、面接での態度や受け答えで、見極めていきましょう。

職場に対して期待していることを聞く

福祉の現場で長く働き続けてもらうためには、本人が持っている期待と、職場の現状をある程度一致させておくことが大切です。

過度な期待をもって就職すると、がっかりしてしまう確率が高くなるので、退職へのカウントダウンが始まってしまいます。

例えば、利用者さん1人ひとりの希望をかなえられる仕事がしたいと思って就職したのに、実際は大規模な入所施設なので、どうしても集団で介助を行わざるを得ないこともあるという場合もあります。理想を持っていることは悪いことではないのですが、やはり今の職場の現実に合わせて働ける人を採用する方が望ましいでしょう。

期待が大きいことが明らかになった場合は、職場での現状を説明し、必要なら1日~数日間、仕事を体験してもらうと良いでしょう。仕事を体験した上で、やっていけそうか再度確認した方が無難だと思われます。

待遇面に関して考えを聞く

福祉の職場に就職する時は「給料が安くてもやりがいがある仕事がしたい」と熱い思いをもって入ってくる人がいます。

しかし、ある程度の期間働いてみると、仕事がきついことに加え、待遇面でも恵まれず、今後の昇給も期待できないと分かり、退職につながってしまうケースがあります。実際に筆者の知人でも、家庭を持っている男性で、生活が懸かっているため、自分がやりたい福祉の仕事よりも、待遇の良い仕事を選ばなくてはならなくなったという人もいました。

福祉の仕事に就くと収入がある程度決まってくるので、その中でやり繰りしていけるよう、生活を見直せるかどうかが大切ですね。

「現在の待遇で、どのように生活していくか?」など、経済的な価値観を質問してみても良いでしょう。

長期的に働けそうか確認する

実際に就職したら、長く働けるかどうかは大切なポイントです。

年齢だけでなく、体力や精神力も見極めることができたらベストです。既に50代、60代であっても、70歳まで元気に働きたいという方も増えてきていますので、年齢で区切る必要は一概にはありません

実際、高齢者施設では、高齢の方が第2の人生として介護の仕事を選び、自分と同じくらいの年齢の方の介助をしている姿をよく見かけます。

就職してすぐどうしたいかということも大切ですが、面接では少し将来に目を向けた質問をしてみると良いでしょう。

仕事で何か成し遂げたいことがあるかどうか聞く

仕事で目標がある人は熱心に働いてくれるので、すぐに辞めてしまう可能性は低いでしょう。「何かやってみたいことはありますか?」という質問に対して、「特にありません」という回答の方は、仕事でチャレンジできない可能性があるので要注意です。

ただ、職場で自分自身がどんなふうに働いていくのか具体的にイメージができていないと、目標も立てにくいと考えられます。

今のところ目標は特になくても、仕事に少しずつ慣れていって、何か目標を見つけたいという方であれば、見込みはあると言ってよいと思います。

この記事では、福祉施設や事業所で新しい職員を採用する際に、どんなポイントを確認するべきか、10個紹介してきました。

良い人材を採用するために、参考になりそうなところはあったでしょうか?

実際に働いてみて、環境が合わなかった場合、職場にとってもご本人にとっても辛くなってしまいます。職場とのミスマッチを事前に防ぐことで、良い人材を確保していきましょう

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