サービス管理責任者に求められる力とは?向いている人の特徴10選を紹介

福祉の仕事

福祉の仕事に就いていて、将来的にサービス管理責任者(以下、サビ管)になりたいと思っている人の中には、「実際にサビ管になったら、どんな力が求められるのだろう?」と考える人もいると思います。この記事では、数多くのサビ管の方と連携を取ってきた筆者が、「サビ管にはどんな人が向いているの?」という疑問に答えていきます。

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目次
  1. サービス管理責任者の仕事内容って?
  2. 利用者さんのことを深く知っている
  3. 利用者さんの過去や将来のことも考えられる
  4. 事業所全体のことを見ることができる
  5. クレーム対応ができる
  6. サービスの質について考えることができる
  7. サービスの質の改善策を提案できる
  8. 支援員のことを指導できる
  9. 支援員の相談に乗ることができる
  10. 採用や人事に関わることができる
  11. 現場の仕事も率先して行う
  12. まずはサービス管理責任者を目指そう

サービス管理責任者の仕事内容って?

サービス管理責任者とは、障害福祉サービス事業所において、現場を統括する立場の人のことです。

他の支援員を束ねる存在であり、福祉サービスの提供に関して責任を負います。

サービス管理責任者になるには、一定の実務経験が必要になります。そのため、サービス管理責任者の待遇は支援員よりも良いことが多いです。現場の支援員として働いている方のステップアップする方法の一つとして、まずはサービス管理責任者(以下、サビ管)を目指す方も多くいます。

利用者さんのことを深く知っている

サビ管には、利用者さん1人一人のことを深く知っていることが求められます。現在の利用者さんのことだけではなく、成育歴など、過去のことについても、資料を見るだけではなく、ご家族から聞き取るなど、知ろうとすることが重要です。

通所事業所の場合利用者さんの定員は1日当たり10~20名に設定されていることが多いです。1人ひとりについて深く知っていくのは大変なことかもしれません。

しかし、利用者さんのことを色んな側面から知っていくことで、支援に役立つヒントがたくさんあるので、ご家族と連携を取りながら進めていく必要があります。

利用者さんの過去や将来のことも考えられる

サビ管は、事業所を利用してくれている現在のことだけではなく、利用者さんの将来のことについても考えることが必要です。

なぜなら、事業所を利用するのは生涯ずっとではなく、ある一定の期間であることが多いからです。

児童向けの放課後等デイサービスは小学1年生から18歳までと決まっています。成人向けの福祉サービスも、65歳以上になると介護保険優先になります。

今の事業所を卒業した後、利用者さんがどのような生活を送っていくかについても、考えることが大切です。できればサビ管が1人で考えるのではなく、利用者さん本人やご家族にも考えてもらう機会を作れるとベストです。

事業所全体のことを見ることができる

サービス管理責任者は現場における責任者となるので、飲食店でいう店長のような存在です。そのため、利用者さんの支援のことだけではなく、事業所の経営状況など、幅広く客観的な視点で見ることが求められます

福祉サービスは利用者さんの役に立つための事業ではありますが、小規模で経営が成り立たないと、閉鎖してしまうところもあります。

運営を継続できるよう、利用者さんの欠席率を減らす工夫をしたり、加算を取れるようにしたり、収益率アップについても考えることが必要です。この点については福祉サービス事業所で経験を積んでいくと、知識が段々と身についてくるはずです。

クレーム対応ができる

福祉サービス事業所にも利用者さんやご家族からクレームが入ることがあるため、現場の責任者であるサービス管理責任者が対応することが多くなります。

クレームの背景には必ず原因があるため、ただ謝罪してその場を収めようとするだけでは根本的な解決にはなりません。

原因と対策を考えることによって、再発防止に努めることが求められます。

現場の支援員として働いていると、クレーム対応をすることはなかなか無いため、サビ管になってすぐの時期はストレスが溜まるかもしれません。上手にストレスを解消することもサビ管に必要な力となります。

サービスの質について考えることができる

サービス管理責任者は文字通り、現状のサービスの質を管理する責任があります。現状の福祉サービスで問題はないかどうか、常にチェックする姿勢で仕事をしています。

虐待があっては問題外ではありますが、福祉サービスの提供にあたっては人によってA案とB案というように、意見が分かれることもあります。

サビ管はA案かB案かを選ぶ時、事業所全体にとってどちらが良いか考えることが求められるでしょう。この時、感情の赴くままに「なんとなくA案」と決めるのではなく、ほかの支援員に納得できるような形で、理由を説明できるようにすることが大切です。そうすることで、客観的に見ても良い支援をできていると確認することが可能になります。

そういった姿勢から、現場の支援員が学ぶことも多くあると思います。

サービスの質の改善策を提案できる

福祉サービスの質について、何か課題があると判断した場合、どのように改善していくか、具体的な案を提示できることも、サービス管理責任者に求められる能力です。

というのも、サービスの質を追求すると切りがないことが多く、理想をかなえるのは現実的には難しい場合もあるのです。

そのため、今ある資源を活用しながら、実現可能な路線で、何ができるかを考える必要があります。新米の支援員であれば、理想を掲げることもあるかもしれませんが、サビ管は全体的なバランスを考慮しながら、福祉サービスの改善に努める必要があります。

支援員のことを指導できる

サービス管理責任者は現場の支援員を束ねる必要があります。そのため、新人で入ってきた支援員のことを一から育て上げることが求められます。

福祉サービス事業所には、福祉のことに関して、知識も経験も全く無い初心者の方も採用されることがあります。覚えてもらいたいことは山ほど出てきますが、支援員が少しずつ成長していく姿を見守る姿勢も大切になってきます。

現場の支援員は4~5名いることが多いため、お互いが協力して仕事ができるよう、良いチームを作っていく力も必要になります。福祉サービス事業所では職員の離職が後を絶たないことが大きな課題となっており、職員の育成と共に、どうすれば長く働いてもらえるかということも念頭に、指導していかなければなりません。

支援員の相談に乗ることができる

現場で働く支援員は日々、悩みながら仕事をしていることが多いと思います。支援員としては、自分の判断で良かれと思って行ったことに対して注意されてしまったり、思っていたよりも難しいと感じたりすることもあります。

そのため、サービス管理責任者としては、支援員が安心して働き続けられるよう、気軽に相談できるような体制を取っておかなければなりません。つまり、職場における心理的安全性を確保するということです。相談に乗ってほしいと頼まれた時には、どんなに忙しくても最優先で対応するなど、心が広かったり、人柄が良かったりすると、サビ管に向いていると言えるでしょう。

サビ管自身にも支援に関して悩みを抱えることもあると思います。そんな時は法人の中で気軽に相談できる人や、福祉業界で信頼できる人がいると安心ですね。

採用や人事に関わることができる

福祉サービスの質は、「人」にかかっていると言っても過言ではありません。

支援員がどれだけ熱心に仕事をできるかによって、利用者さんの満足度も変化していくでしょう。そのため、事業所にはどのような人材が必要か、戦略的に考えることもサビ管に求められることがあります。

大規模な株式会社で運営しているところは、管理・総務部門と、現場の支援は切り離されているところもありますが、ほとんどの社会福祉法人・小規模の福祉サービス事業所では、サビ管にも相当の発言権があります。

知人で良さそうな人がいたら、一緒に働かないか積極的に声をかけているサビ管の人もいるほどです。それだけ、福祉サービス事業所は良い人材を集めることを重視していると言えます。

現場の仕事も率先して行う

サービス管理責任者は管理者に次いで現場を統括する立場であり、サビ管として事業計画をまとめるなどの業務もあります。しかし、管理だけ行っていては、現場のことがよくわからなくなっていってしまう恐れもあります。

ほとんどのサビ管は支援員と同様、利用者さんと一緒に遊んだり働いたりするなど、現場の支援の仕事もこなしながら、個別支援計画の作成など、サビ管としての業務も行っています。そのため、事務作業については効率よく仕事をこなしていかなければ、かなり多忙になることも多いようです。

利用者さんや支援員との信頼関係を作っていくためにも、現場の仕事も自ら率先して行うことを忘れずにいることが求められるでしょう。

まずはサービス管理責任者を目指そう

現場の支援員として経験を積むと、その先に目指すポジションとして、サービス管理責任者は最も身近な存在ではないでしょうか。

求められる資質が沢山あり、とても大変そうなイメージがあるかもしれません。しかし、サービス管理責任者には実務経験が必要であるため、誰にでもなれるわけではありません。そのため、サビ管になれると、福祉業界では、資格を持っているのと同じくらいの評価を得ることができます。希少な存在なので、サビ管になれると、待遇の良いところへ転職することも可能になります。

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