生活介護事業所でマンネリ化を防ぐ!活動アイディア11選を紹介

福祉の転職

生活介護事業所で働いている人の中には、活動がマンネリ化していって、新しい活動をしてみたいと考える人もいると思います。

この記事では、実際に社会福祉士として生活介護事業所で働いた経験のある筆者が、「生活介護事業所ではどんな活動ができる?」という疑問に答えていきます。地域活動支援センターや高齢者のデイサービスなどでも参考になると思うので、どうぞ最後までお読みください。

筆者のプロフィールはこちらhttps://fukushilabo.com/zikosyokai/
目次
  • 生活介護では利用者さんのペースに合わせた活動が大原則
  • (1)散歩
  • (2)ゴミ拾い
  • (3)アート活動
  • (4)工作
  • (5)旅行
  • (6)個別外出
  • (7)プール・水遊び
  • (8)買い物
  • (9)ストレッチ
  • (10)コンサート
  • (11)クッキング
  • 収入を得る活動はなかなか難しいのが現状

生活介護では利用者さんのペースに合わせた活動が大原則

生活介護事業所では比較的重度の障害のある方が通ってくるため、利用者さんの状態に合わせた活動を行うことが基本となります。しかし、豪雪地帯では冬は外出しにくいなどの理由から、活動がマンネリ化することもありますよね。

この記事では筆者の経験をもとに、活動内容のアイディアを具体的に11個紹介していきます。

(1)散歩

利用者さんたちはどうしても運動不足になりがちなので、健康を維持するためにも屋外で散歩に出かけるのはとても良いと思います。ただし、冬場は地域によっては外出が難しいことがあるのと、夏場は熱中症対策を行うことが重要です。

都会では横断歩道で飛び出さないよう気を付けることも必要になってきますね。散歩コースも近所だけだと、だんだん飽きてくることがあるので、筆者のいた事業所では大きめの公園まで車で行って、公園内を散策して帰ってきたこともあります。

移動時間も含めると、行って帰ってくるだけでも午後の活動が終わってしまうこともありました。

また、全員で一斉に散歩するのは目が届かなく恐れがあるので、少人数で無理のない範囲で出かけるようにします。

(2)ゴミ拾い

ただ散歩しているだけだと、何も目的や達成感を感じられないこともあります。そこで、時間に余裕があるときは散歩ついでにゴミ拾いの活動をしていました。

なかには、春~秋まで週1回公園内をゴミ拾いすると、わずかながら自治体から謝礼をもらえることもありました

障害者施設のほか、高齢者の団体、自治会などが応募しており、公園によっては抽選になっていましたが、少しでも「仕事」になるような作業を請け負えると、生活介護事業所でも工賃を支払えるようになります。

収入にならなかったとしても、たくさんのゴミが集まると、利用者さんにとって達成感につながるというメリットもあります。

(3)アート活動

最近はアールブリュットという活動も盛んになってきました。

利用者さんたちの興味や、できることを探し、それを生かしたアート活動もお勧めです。例えば利用者さんが手形を押せるのであれば、たくさんの手形をあしらったアート作品を作ることができるでしょう。

筆者がいた事業所ではアート活動の時間に絵の具を使っていました。利用者さんの服が汚れないよう、毎回職員が全員を着替えさせていたので、なかなか時間が掛かっていました。色鉛筆など、着替えを必要としないタイプのものであれば、それほど負担なく行うことができると思います。

作品のデータをTシャツや帆布バッグにプリントして販売している事業所もあります。

(4)工作

アート作品と呼べる物を作るには、職員の力量も試される場合があります。

もう少し手軽に始めたいのであれば、事業所内で工作として楽しんでも良いと思います。

全員が集まるまでの朝のちょっとした時間や、特に何も活動が入っていない時などに工作活動を行い、長い時間をかけると素敵な作品ができることがあります。

多くの人が取り組めることが大切なので、塗り絵や貼り絵などがオススメです。

季節に合った作品や、巨大な作品を作るのも楽しいです。

(5)旅行

行事として1泊旅行を企画すると、思い出に残ると思います。筆者のいた事業所でも1泊旅行を行っていましたが、滞在時間を長くするためになるべく移動時間が短くて済む観光地を選んでいました。温泉や動物園、果物狩り、道の駅巡りなどは、重度の利用者さんであっても楽しむことが可能です。

障害者手帳があれば割引になる施設もあるので、活用すると良いでしょう。

2つくらいコースを用意して、利用者さんの好みに応じてご本人か家族が選べるとさらに良いですね。普通のホテルなど、大声を出したりする場合、居づらいということもあると思うので、コテージや別荘を貸切るとリラックスして過ごせます。

(6)個別外出

旅行は企画・準備するために何か月もかけていましたが、それ以外にも好きなところへ行きたいという利用者さんは多いと思います。

また、ヘルパー不足などの理由から、頻繁に個人で外出できないという方もいるでしょう。生活介護事業所は基本的に集団生活となるので、ストレスが溜まり調子を崩す方もいます。

そんな時は、本格的に調子が悪くなる前に、職員と利用者さんが1対1で外出していました。

外出先は利用者さんが決めることができる場合は決めてもらい、難しい場合は利用者さんの趣味や好みから、職員が提案します。例えばカフェやファミレス、健康ランドなどが多かったです。外出時に職員が飲食した場合は、1食1,000円まで、法人で負担してもらっていました。

個別外出では、集団のルールに合わせる必要が無く、その方の状態に応じて臨機応変に動くことができるので、外出後は利用者さんの表情もとても良くなっていました。

(7)プール・水遊び

夏は熱中症予防の意味もあり、プールへ行ったり、水遊びをしていました。

プールへ行くと着替えの介助もしなければならず、半日がかりで職員と1対1で行くことが多かったです。

職員が1人抜けるので、残りのメンバーは室内での活動になるという点がデメリットかと思います。

水遊びでは、空気を入れて膨らませる家庭用のプールに冷たい水を入れて足を冷やしていました。これだけでも熱中症を防ぐ効果があるそうです。時間があるときは、スイカを食べたりもしました。季節感のある遊びを取り入れることも良いですね。

(8)買い物

生活介護事業所では、何人かのグループでスーパーに買い物にも出かけていました。買うものは、事業所内でみんなで使用する消耗品が多かったです。

こうした物品は本来、職員が業務として購入するか、事務でまとめて発注するべきという考え方もあるかと思います。ただ、スーパーに行くと夏は涼しい中を歩くことができますし、利用者さんがスーパーで物を選んだり、お金を払ったりすることも、良い社会経験となります。

(9)ストレッチ

日々の軽い運動として、ストレッチを取り入れるのも良いと思います。利用者さんの中には、ルールの理解がなかなか難しいため、普段からスポーツに親しむ機会が少ないという方もいます。そのため、ストレッチであれば、ルールなどは特になく、多くの人が参加することが可能です。

身体を動かすという意味では、音楽に合わせて自由に踊ったり、ラジオ体操も良いでしょう。ラジオ体操は動きが決まっていますが、必ずしも正しくできなくても、みんながそれぞれの形で参加できればOKとすることで、生活介護事業所での実施も可能かと思います。

(10)コンサート

地域で音楽活動をしている方たちを呼んで、ボランティアで演奏をしてもらうのもお勧めです。

音楽を聴くことなら、多くの利用者さんたちが楽しむことができます。

利用者さんの世代に合わせた選曲をすると、職員の予想以上に楽しそうな姿を見られることもあります。

コンサートであれば、職員がそれほど付きっきりにならなくても大丈夫なので、この時間を利用して普段できない事務作業をしたり、雑務を片付けてしまったりすることもありました。

(11)クッキング

混ぜるだけ、チンするだけ、ホットプレートで焼くだけといった、簡単な料理であれば、利用者さんたちと一緒に楽しむことができます。

オススメはプリン・ミックスを使って、粉末と牛乳を混ぜ、バケツプリンをみんなで食べることです。

簡単ですし、短時間でできるのもメリットです。午前中に作って冷蔵庫で冷やして置き、午後にみんなで食べると、イベントのようになります。準備に時間や手間をかけると大変なので、料理が得意ではない職員でも行えるくらいの物が良いでしょう。

ゼリーなども簡単に作ることができるので、スーパーの製菓コーナーをチェックしてみると良いですよ。

収入を得る活動はなかなか難しいのが現状

この記事では生活介護事業所での活動アイディア11選を紹介してきました。何か取り組めそうなものはあったでしょうか?

筆者が勤務していた生活介護事業所では、最重度の知的障害のある方たちが通ってきており、行動障害がある方もいました。障害の程度にもよりますが、生活介護事業所では働くことよりも健康を維持しながらのびのびと過ごすことを目的としています。

ポスティングなどの軽作業も取り入れていましたが、作業となると、どうしても職員が中心となってしまうことが多い印象でした。生活介護事業所ではお金を稼ぐことよりもむしろ、利用者さん主体で行える活動内容を考えることが大切になってきます。

利用者さんのことを子ども扱いするのは厳禁ではありますが、保育園や幼稚園で行われている工作の活動なんかも参考になることがあります。

生活介護事業所では、軽度の障がい者を支援するのとは違った難しさがありますが、色々なアイディアや工夫次第で、楽しい活動を広げていきましょう。

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