相談支援専門員が直行直帰できる理由を解説!メリット7選も紹介

事業所運営

相談支援専門員として働いている人の中には、「直行直帰をして在宅で仕事をしたい」と考える人もいると思います。

多様な働き方が可能になれば、仕事を続けやすかったり、家事や育児と両立しやすいといったメリットがありますよね。

この記事では、実際に相談員として働く筆者が直行直帰をしてみた経験を基に、「直行直帰で働くメリットは?」という疑問に答えていきます。

筆者のプロフィールはこちらhttps://fukushilabo.com/zikosyokai/
目次
  • 医療・福祉業界では直行直帰は可能?
  • 相談支援専門員の直行直帰する1日
  • 直行直帰で働くためのポイント
  • 計画相談であれば直行直帰は十分可能
  • 直行直帰するメリットは?
  • (1)家事をしながら仕事ができる
  • (2)家事以外の用事も済ませられる
  • (3)相談支援の業務に集中しやすい
  • (4)無駄な出費が減る
  • (5)子育てや介護と両立しやすい
  • (6)色々な職員が仕事を続けやすくなる
  • (7)人間関係のストレスが激減する

 

医療・福祉業界では直行直帰は可能?

家庭の事情でどうしても在宅ワークをしてみたいという思いが強く、筆者が勤務する相談支援事業所でも試験的に「直行直帰」制度を導入してもらうことになりました。

直行直帰とは、自宅から職場以外の実際に仕事をする場所に直接赴き、業務終了後は自宅に直接かえって残りの仕事ができる制度のことです。

実際、求人サイトで「相談支援専門員 直行直帰」と検索すると、何件かヒットするので、無理ではないということが分かります。

外回りの営業職や家庭教師の働き方に良く取り入れられており、医療・福祉業界では訪問看護やヘルパー事業所でも導入されているところがあります。今回は相談支援専門員が直行直帰をしたら、どんな風に仕事を進められるのか、解説していきます。

相談支援専門員の直行直帰する1日

相談支援専門員が直行直帰で働く場合、まず1日の中で訪問するスケジュールを確認します。

各事業所に出向いて何件か聞き取りを行い、自宅に資料を持ち帰ります。2~3か所一辺に回ることができれば移動時間を節約できて、効率が良いのですが、事業所の都合もあるのでなかなかそうはいかず、一度帰宅することもしばしばあります。

「いかに効率よく外回りができるか」は、スケジュールを調整する段階で気を付けた方が良いポイントですね。

無事、聞き取りが終わったら自宅でサービス等利用計画書やモニタリング報告書を作成していきます。その日の仕事が終わったら日報を記入して、業務終了となります。出勤時間がこれまで片道30分程度だったのですが、往復すると1日1時間ですから、時間を節約できるのはありがたいことです。

直行直帰で働くためのポイント

直行直帰すると、上司など誰もいないところで仕事をすることになるので、自己管理能力が求められます。

仕事を計画的にこなして成果を上げることができる人には向いている働き方と言えますね。一方で1人だとサボってしまいがちで、仕事が全然進まず、効率が悪くなるというタイプの人は直行直帰をしない方が良いかもしれません。

自分はどちらのタイプに当てはまるか分からない場合は、1度試しにやってみると良いでしょう。そのうえで、自分自身に合った働き方のできる事業所で力を発揮できるのがベストだと思います。


計画相談であれば直行直帰は十分可能

相談支援専門員の仕事内容は多岐にわたると思います。ここまで解説してきた通り、計画相談のみであれば、民間企業の営業と似ているので、直行直帰の働き方も可能でしょう。

しかし中には利用者さんの通院に同行したり、会議を開いたりするなど、事業所訪問と事務作業だけでは終わらないこともあると思います。

利用者さんに同行する場合は、公用車を使う必要が無ければ、直行直帰することも可能だと思います。利用者さんと落ち合い、一緒に病院に行って、薬局や病院で別れるところまでが業務と捉えれば問題なさそうです。

ただ、会議を開くとなると、自宅ではできませんから事業所で勤務する必要があり、直行直帰は難しくなります。業務の棚卸をして、どの仕事であれば直行直帰が可能か、見直してみてはいかがでしょうか。

直行直帰するメリットは?

ここまで、相談支援専門員が直行直帰で働く時のポイントや実際のスケジュールについて解説してきました。

もし実際に直行直帰で働くとなれば、どのようなメリットがあるのかについても気になると思います。ここからは、相談支援専門員が直行直帰で働く時のメリットを7つ紹介していきます。

(1)家事をしながら仕事ができる

訪問先から直帰して在宅で仕事ができると、家事をしながら事務作業ができるようになります。

具体的には、例えば洗濯機を回したり、お掃除ロボットを稼働させながら、食卓テーブルでサービス等利用計画を作成するということが可能になります。

直行直帰が認められていないと、掃除や洗濯は帰宅後、疲れている状態でなんとかこなさなければならないことが多かったですが、在宅で仕事ができると、二刀流で家事もスイスイ進むのが最大のメリットですね。仕事をしながらできる家事としては他にも、食洗器を回すなど、家電に任せられるものであれば何でもOKです。

調理や洗濯物を干す作業は、仕事をしながらではちょっと難しいですね。

ただ、仕事がある程度落ち着いた段階で、ちょっと気分転換に家事を一つ片づけるというやり方もお勧めです。

(2)家事以外の用事も済ませられる

宅配便を受け取るなど、ちょっとした用事も済ませられるので、「不在連絡票を見ながら再配達を依頼して、受け取る」という手間も省けます。

また、訪問のついでに荷物を送ったり、市役所に寄ったりすることも可能になるので、短時間で済むことであれば、用事がどんどん片付いていきます

訪問が2か所入っているとしたら、その間に行くなど、スケジュールの隙間時間をうまく活用できるようになると、無駄のない動きができますね。

(3)相談支援の業務に集中しやすい

筆者の場合は、モニタリング報告書はだいたい1件あたり40分~1時間程度、サービス等利用計画書は1時間~1時間20分程度かけて作成します。

事業所で働いていると、事業所に掛かってくる電話や、訪問者の対応に追われるので、どうしても作業を中断しなければなりません。

しかし、直行直帰で働く場合、作業はすべて自宅で行うことができるので、気合を入れれば集中して仕事を進めることができます

自宅では集中できないという方は、仕事用のスペースを作るか、集中して仕事ができる場所を確保するようにしましょう。

(4)無駄な出費が減る

事業所で勤務するとなると、お昼ご飯を用意しなければなりませんよね。お昼ごはんを買っていくかお弁当を持参するか、外食するかのいずれかになると思います。

また、事業所で勤務する場合はコーヒーなどの飲み物もしょっちゅう購入することになるので、ちょっとした出費が多いのです。

直行直帰する場合はうまくいけば自宅でお昼ご飯を食べることが可能になります。前の日の残りをさっと温めるなど、手軽に準備することができる上に、外食よりも経済的です。直行直帰になることで、コンビニに行く回数が減りました。筆者の場合は月5000円~1万円程度節約することができました。

(5)子育てや介護と両立しやすい

直行直帰になると、自宅で子どもや要介護者の様子を見ながら仕事をするということもある程度は可能です。

新生児など、お世話がたくさん必要な場合は、両方行うのは難しいですが、子どもが1人遊びをできる年齢になると、見守りだけで大丈夫になってきます。

子どもが学校から帰ってくる時間帯に合わせて、訪問を終わらせ、自宅で仕事を進めるということも可能になります。また、子どもの相手で仕事が進まなかった場合でも、子どもが寝た後に少しだけ作業を進めておくこともできます。

夜に作業する場合は、体調管理のため、長時間働きすぎないように気を付けましょう。

(6)色々な職員が仕事を続けやすくなる

子育てや介護と両立しやすいということは、働き手にとってだけではなく、事業所にとってもメリットがあります。

出産を機に退職せざるを得ない方も少なくありませんが、直行直帰が認められるのであれば仕事を続けられるという人が増えるからです。

子育て世代だけではなく、親の介護をする40~50代にとっても働きやすい職場と言えるでしょう。

職員が辞めずに長く働いてくれると、次々と職員が入れ替わるのに比べて、様々な手間が省けるので、事業所にとっても大きなメリットになります。

(7)人間関係のストレスが激減する

直行直帰で働くと、事業所に寄らずに帰ることができるので、事業所内での人間関係に悩まなくて済みます。忙しければ忙しいほど、気持ちに余裕がなくなってしまい、職員同士でギスギスしてしまうということもあるのではないでしょうか。

しかし、直行直帰で働くと、日程調整を電話やメールで行い、訪問して聞き取りが終わったら、人と話す機会はあまりありません。相談支援専門員と言っても人間ですから、ストレスが溜まってくると仕事の質も低下してしまいかねませんよね。

育児や介護をしていなくても、ストレスなく働けるということは職員にとって優しい職場と言えますね。

もちろん仕事で分からないことや心配なことに関してはコミュニケーションが必要になるので、オンラインのツールを使うなどして、いつでも質問できる体制を取っておきましょう。

この記事では、相談支援専門員として直行直帰で働く時のポイントやメリットについて解説してきました。未経験の新人職員には慣れてもらうまでは難しいかもしれませんが、ある程度仕事を自分で回すことができる経験者であれば、直行直帰で働くことは十分可能かと思われます。

通所・入所事業所など、直接支援の現場では直行直帰の考え方を導入すること自体難しいので、働き方を選べるのは福祉業界の中では相談支援の特権と言えます。

相談支援専門員として直行直帰で働ける求人もいくつか出ていることがあるので、ぜひ探してみてくださいね。

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