相談支援専門員は妊娠中、どう働いたら良い?無理のない働き方10選を紹介

相談支援

産休に入るまで相談支援専門員として働いている方の中には、「妊娠中にどのように働いていこうか?」と考える人もいると思います。筆者も相談支援事業所に勤務し、産休・育休を取得したので、同じ悩みを抱えていました。

この記事では、「相談支援専門員が妊娠中に気を付けるべきこととは?」「職場からはどのような配慮を受けられる?」という疑問に答えていきます。

筆者のプロフィールはこちらhttps://fukushilabo.com/zikosyokai/
目次
  • (1)妊娠中は無理のない働き方を続けることが大切
  • (2)業務の中で優先順位を考えてみる
  • (3)勤務時間内に小休憩を取れるようにするのがベスト
  • (4)リモート勤務を導入してもらう
  • (5)上司には妊娠について早めに伝える
  • (6)通院休暇や時間給を積極的に活用する
  • (7)体調がすぐれない時期は無理のないスケジュールにする
  • (8)引っ越し対応やゴミ屋敷の清掃からは外してもらう
  • (9)産休前は余裕をもって引継ぎをする
  • (10)利用者さんにも産休に入ることを伝える


(1)妊娠中は無理のない働き方を続けることが大切

言わずもがなではありますが、妊娠中は何が起こるか分からないので、用心すぎるくらい、無理をしない方が良いでしょう。

筆者も妊娠が分かった時は、「周囲に迷惑を掛けず、産休に入るまでは気合で乗り切る!」と思っていましたが、体調が予想以上に悪くなってしまった経験があります。

無理をすると、周囲に心配されてしまったり、気を使われてしまったりして、逆に迷惑をかけてしまうこともありました。

妊娠中は長距離走ランナーだと思って、休憩したり、ゆっくり歩く時があっても良いくらいの気持ちでいた方が良いです。

(2)業務の中で優先順位を考えてみる

利用者さんとの面談をずらすのは難しいかもしれませんが、計画作成などの事務作業は後回しにもできます

自分が抱えている仕事の中で、優先順位を決め、後から出でもできる業務は、無理してその日のうちに終わらせようとしなくても大丈夫です。

相談支援専門員の仕事は、議事録作成や連絡・調整など事務作業も多いのが特徴ですよね。

日程調整などの事務は、「調整さん」など、便利なツールを活用することもできるでしょう。効率よく業務を回すことによって、仕事の負担を軽減することが可能になります。仕事を効率よくこなせる力は、出産して育休後、職場復帰してからも役立つので、妊娠中に磨きをかけておくことがオススメです。

(3)勤務時間内に小休憩を取れるようにするのがベスト

勤務時間中にちょっと休めたり、横になったりできるスペースがあるとベストですね。

相談支援事業所の場合、相談室は個室となっていることがほとんどなので、ソファがあれば、空いている時間帯に少し横になるために使わせてもらうことを検討すると良いでしょう。

事業所内で休む場所が無い場合は、外回りに行ったときに、市役所やコンビニの駐車場などで一休みすると良いですよ。深呼吸して身体だけではなく、気持ちを休めることが大切です。

体調不良は自分自身にしか分からないですし、自分にしか赤ちゃんを守ることはできません

お腹の張りが強いなど、ちょっとまずいと感じたら、遠慮なく周囲に伝えることが大切です。

妊娠中は周囲への配慮を忘れないようにしつつも、自身と赤ちゃんのために、身体を大切にして過ごしていきましょう。

(4)リモート勤務を導入してもらう

相談支援事業所では、リモート勤務を取り入れているところはまだまだ少ないのが現状です。しかし、妊婦さん以外にも病気などの事情で、「リモート勤務があると、働きやすい」という方は沢山います。

妊娠を機に、自宅でのリモート勤務を認めてもらえないか、上司に掛け合ってみてはいかがでしょうか。妊娠中、無理をしたくない時に、自宅であれば職場よりもリラックスしながら、集中して作業に取り組むことが可能になります。

介護や通所事業所の支援員など、直接支援の現場ではリモート勤務は難しいので、福祉業界の中でリモートで働ける可能性があるのは、相談支援の特権かもしれませんね。

相談支援では利用者さんとの面談があるので、完全にリモートで勤務する「フルリモート」は難しいと思われます。しかし、面談が終わった後の書類作成業務などに限っては、部分的にリモートを取り入れることも可能でしょう。

一部の相談支援事業所では、福祉施設や事業所での面談から、直行直帰を認めているところもあるので、介護の求人情報30,000件。カイゴジョブなどの専門サイトで、事例を調べてみるのもお勧めです。

(5)上司には妊娠について早めに伝える

妊娠が分かったら、上司にはいつ伝えるか迷うことも多いと思います。

相談支援専門員は、職場の環境にもよりますが、長距離を運転したり、残業が発生したりすることもあると思います。

筆者も妊娠前までは、仕事で利用者さんの引っ越しを手伝うなど重たい物を持つ機会があったり、利用者さんとの面談で夜遅くまで残ったりしていることがありました。

このように、妊娠中の身体にとって良くないことを仕事上で行っているのだとしたら、早めに伝えた方が良さそうです。相談支援専門員の仕事内容は、基幹・指定特定など、事業所によって業務内容が異なります。自身の仕事の中で、妊娠中は難しそうなものが無いか、改めて考えてみると良いと思います。

特に妊娠初期は、妊娠を継続できるかどうか確実とは言えないので、内緒にしておきたいと思う方もいるかもしれません。

しかし、つわりで思うように働けなくなることも考えられるので、職場全体に周知しなくても、直属の上司には伝えることをお勧めします。

(6)通院休暇や時間休を積極的に活用する

妊娠すると職場によっては、通院休暇などを取得できるようになります。

申し訳ない気持ちもあるかもしれませんが、権利は使わせてもらうと良いでしょう。

通院日以外にも体調不良などで仕事を休まなければならない日も出てくる可能性があるので、有給は極力残しておき、特別休暇を活用した方が良いです。

筆者も妊娠してからほぼ初めて、就業規則を見直しました。

相談支援専門員は幸い、自分でスケジュールを立てることが可能な仕事です。妊婦健診は病気による通院と違い、ある程度、次回以降の通院予定も把握しやすいはずなので、通院の可能性がある日には予定を入れないようにすることができると思います。

都会では病院も好きなところを選べると思いますが、近年、産婦人科が減少傾向にあります。地方では病院まで片道1時間程度運転しなければならないことも珍しくないので、通院だけで疲れてしまいます。そういった事情も考慮に入れて、通院日はなるべく仕事を休むことをお勧めします。

(7)体調がすぐれない時期は無理のないスケジュールにする

人によって違いますが、一般的に妊娠中は、妊娠初期と妊娠後期に不調が出やすいとされています。

10か月間の妊娠期間の中で、妊娠初期と産休前の時期は、特にスケジュールに余裕を持った働き方にすると良いでしょう。

たくさんの件数を抱えている方は、妊娠中期から少しずつ引継ぎができるよう、上司と相談することがオススメです。出産経験のある人が上司だと、妊娠中の状況を理解してもらいやすいかと思います。

引継ぎがスムーズにいけば、産休前の時期に一定期間、有給を消化させてくれたという事例もあるようです。産前休暇は通常6週間ですが、2週間程度有給を消化できたら、出産に向けてゆったりと準備ができて良さそうですね。

(8)引っ越し対応やゴミ屋敷の清掃からは外してもらう

計画相談のみの場合は、面談や会議出席、サービス等利用計画の作成などの事務作業が主な仕事になると思います。

しかし、基幹相談支援センターに勤務している相談支援専門員の方は、困難ケースを直接支援する業務にあたっている方も多いのではないでしょうか。

そうなると、利用者さんの引っ越しやゴミ屋敷の清掃など、「何でも屋さん」のようなことも業務でやらざるを得ない場合が出てきます。妊娠前はそういった業務をこなせていても、妊娠中は疲れやすかったり、お腹の張りを感じたりするなど、様々な症状が出てきます。

同じ妊婦さんでも、第一子と第二子では全然症状が違ったという方もいます。

妊娠中は身体を使う仕事からは外してもらうよう、配慮を受けた方が良いと思います。事務所で電話番をしているのも、相談支援事業所の一つの役割なので、「妊娠中でも無理なくできる仕事」を引き受けていけば大丈夫です。

(9)産休前は余裕をもって引継ぎをする

全国的に相談支援専門員が不足している中、皆さん沢山の業務を抱えていることと思います。引継ぎは産休ギリギリまで行うよりも、余裕をもって次の人へバトンタッチした方が良いでしょう。妊娠中は切迫早産で急遽入院になる可能性もあるなど、何が起こるか分かりません。妊娠中に入院になってしまったら、仕事の引継ぎどころではなくなってしまいます。

自分では引継ぎをスムーズに行えると思っていても、色々な事情で、思っていたよりも時間が掛かってしまうこともあります…。「事業所内で、誰に何件ずつ振り分けるのか?」など、本人だけで決められないことも出てくるんですよね。

筆者も担当していたケースを他の事業所に移管することになったのですが、移管するための書類をたくさん作らなければなりませんでした。産休前は仕事が減ってのんびり過ごせると思っていたのですが、逆に忙しかったです。

「〇月までに〇件のケースの引継ぎを終える」など、大まかな予定を組めると良いですね。

(10)利用者さんにも産休に入ることを伝える

利用者さんには、それぞれの障がい特性によって産休の直前に伝えた方が良い人と、そうでない人がいるのではないでしょうか。自閉症スペクトラム障害の方の中には、かなり前に伝えてしまうと、予定が気になってしまう方もいます

産休に入ることを伝えるタイミングは、利用者さんの特性に配慮することが大切です。

相談支援事業所に勤めていると、色々な関係機関と連携して仕事を進めることが多いですよね。日ごろからお世話になっている関係機関にも、産休の取得について伝えていくことになります。この時、「利用者のAさんには直前に伝えるので、まだ言わないでください」など、根回ししておくことも必要になってきます。

この記事では、相談支援専門員が産休を取るまでの間、どのように働き、引継ぎをしていったらよいかについて、ポイント10個をお伝えしてきました。

相談支援専門員は営業でも事務でもなく、特殊な仕事ですよね。筆者が産休前に相談支援事業所で働いた経験が、参考になれば幸いです。

出産後、子供を保育所に預けながら働こうと計画している方もいると思います。子育てと両立できるよう、無理なく働ける仕事を探したいという方も多いのではないでしょうか?

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